預金の金利がゼロに近い今、賢くお金を増やすカギは「投資」にあり! そうは言っても、数多ある投資先を選んで研究したり、為替レートをこまめにチェックしたりする暇なんてない。そんなあなたに朗報です。知識がなくても、時間がなくても、リスクをコントロールして手間なく賢い投資ができる方法があるんです。
それはずばり「ロボアドバイザー」を活用すること!
通常投資をするときには、どういう商品をどれくらいの割合で買うのか、一つひとつの商品を理解したうえで自分に適した割合を検討し、選定していかなければなりません。かつ、金融商品は常に景気と連動して価格が変動していくので、常にメンテナンスが必要です。でもそこまで全部自力でやるのはなかなかハードルが高い。
そこで、ロボ(ソフトウエア)が代わりに、診断によって自分の性格にあった商品を選んでくれて、かつもち続けている間のメンテナンスもやってくれるサービスが「ロボアドバイザー」なんです。
ロボアドバイザーには大きく2系統あって、あくまで診断をするだけで商品の買い付けは自分で行うアドバイス型と、診断から買い付けまでおまかせできる投資一任型のもの。どちらも基本的には年齢や収入など10個くらいの質問に答えて、その人にあった金融商品を提案するところから始まります。ロボアドバイザーによって提供するサービスの内容や利用料、最低投資額などが異なってきます。
なので、ロボアドバイザーを検討する場合は、手数料、投資を始められる金額、何に投資をしているか、保有資産の総額や過去の実績などにポイントを置いて、自分にあったものを選んでいきましょう。
では、ロボアドバイザーを活用するうえでのメリットとデメリットは?
メリットは何をどれくらい買うべきか、自分にあった金融商品とその割合の提案が受けられること。資産を形成したいのか、利益を得たいのか、資産を保全したいのか。ニーズによって投資の方法もさまざまあるけれど、どの資産をどういう割合で保有するか、自分にあった組み合わせ(ポートフォリオ)をロボアドバイザーがシミュレーションしてくれます。
たとえば、お金のデザインが運営するロボアドバイザー「THEO+[テオプラス] docomo」では、典型的な資産運用ニーズを3つに分類し、それぞれのニーズに応えるポートフォリオが用意されています。長期的な視点で将来の成長性や収益性を見込んで株式に投資をする「グロース」、相対的に安定した債券を中心にした「インカム」、資産保全をメインにインフレに強い金などの実物資産に投資する「インフレヘッジ」。これらの組み合わせの比率を変えることで、幅広いニーズに合わせた投資を可能にしています。
特徴 ポートフォリオの内訳 グロース インカム インフレヘッジ ニーズ 長期的に資産を形成したい。 低いリスクでインカム収入を得たい。 保有資産の実質的価値の目減りを避けたい。 典型的なユーザー 資産形成層。給与などの定期的な労働収入があり、今のところ、使うお金よりも稼ぐお金の方が多い。すぐに大きなお金を使う予定はなく、将来の住宅取得資金や老後資金を貯めたい。 退職層。給与などの定期的な労働収入がなく、入ってくるお金よりも使うお金の方が多い。貯金や年金を切り崩して生活している。そのため、資産運用からはできるだけ多くのインカム収入を得たい。また、支出超過なので、貯金を大きく目減りさせるようなリスクはとれない。 富裕層。保有資産額が大きいので、生活資金の不安はないが、インフレによる保有資産額の実質的価値の目減りは避けたい。 ゴール 長期的に、世界の株式市場の成長と同程度の高いリターンを得る。 定期的に、多くの安定したインカムを得る。 ポートフォリオの価格変動幅を下げ、安定性を高める。 資産の実質的価値を保全する。
特徴 ポートフォリオの内訳 グロース ニーズ 長期的に資産を形成したい。 典型的なユーザー 資産形成層。給与などの定期的な労働収入があり、今のところ、使うお金よりも稼ぐお金の方が多い。すぐに大きなお金を使う予定はなく、将来の住宅取得資金や老後資金を貯めたい。 ゴール 長期的に、世界の株式市場の成長と同程度の高いリターンを得る。
特徴 ポートフォリオの内訳 インカム ニーズ 低いリスクでインカム収入を得たい。 典型的なユーザー 退職層。給与などの定期的な労働収入がなく、入ってくるお金よりも使うお金の方が多い。貯金や年金を切り崩して生活している。そのため、資産運用からはできるだけ多くのインカム収入を得たい。また、支出超過なので、貯金を大きく目減りさせるようなリスクはとれない。 ゴール 定期的に、多くの安定したインカムを得る。 ポートフォリオの価格変動幅を下げ、安定性を高める。 THEO公式サイトより引用
特徴 ポートフォリオの内訳 インフレヘッジ ニーズ 保有資産の実質的価値の目減りを避けたい。 典型的なユーザー 富裕層。保有資産額が大きいので、生活資金の不安はないが、インフレによる保有資産額の実質的価値の目減りは避けたい。 ゴール 資産の実質的価値を保全する。
また、サービスによるけれど、「リバランス」と言われる商品の見直しが自動的にできることもメリットです。たとえば、診断の結果、国内の株式と先進国の株式を1対1で保有したいと思っていても、株は常に上がったり下がったりするのでその割合が変わってきます。本来ならそれを自分で調整していく必要があるけれど、ロボアドバイザーなら自動的に整えてくれるので、手放しでいられるんです。
デメリットは、手間を省く分、手数料がかかること。手数料はサービスごとにしっかりチェックしましょう。また手放しでできるのがメリットである一方、意識しない限り、自分がどんな商品を買っているのかわからなくなってしまうこともあると思います。1年に1回とか、四半期に1回でいいので、確認することをおすすめします!
投資初心者も、忙しい人も、おまかせ手放しでお金を増やす仕組みがつくれるロボアドバイザー。ロボに導かれながら投資を学ぶきっかけにもできれば理想的ですね。
<監修>
風呂内亜矢(ファイナンシャルプランナー)
<ライター>
徳留里香
<提供>
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