家計の資産管理の方法として、貯蓄が一般的な日本。
一方、アメリカでは、預貯金よりも株式や投信など投資が大きな割合を占めています。

家計が保有する金融資産の構成の日米比較/
金融庁「平成28事務年度 金融レポート」より抜粋

高度経済成長期の預貯金のイメージを引きずる日本

では、この差はどのようにして生まれたのでしょうか?

日本は戦後経済成長を続け、バブル期には元本が保証される郵便貯金の定期貯金でも金利が6%などの高金利であった時期もありました。国が成長している時は、金利も高くなります。この時代は、資産運用をしなくても、銀行にお金を預けるだけで、お金が自然と増えていったのです。

ところが、経済成長も落ち着いた今の日本において、定期預金の金利は0.01%ほど。銀行にお金を預けるだけでは、お金は増えていきません。それでも、金融教育がほとんどなされていない日本では、「預貯金は安心、投資は危険」というイメージがまだまだ根強いようです。

一方、アメリカは「銀行=安心」という概念はなく、自分で資産を運用することを前提に、ファイナンス教育も行われています。

また、「IFA(独立系ファイナンシャル・アドバイザー)」の存在も一般的です。どんな金融商品を買えばいいのか、家族形態や保有資産額による個別のアドバイスを受ける文化があります。

過去20年の家計資産の伸び率、日本は1.5倍、アメリカは3.3倍!

貯蓄型の日本と投資型のアメリカ。この違いは、家計の金融資産にも大きな差を生んでいます!

日米英の家計金融資産の推移 /
金融庁「平成28事務年度 金融レポート」より抜粋

過去20年で、家計の金融資産の増加率が1.5倍の日本に対して、アメリカは3.3倍!この圧倒的な差は資産運用によるリターンによって生まれていると考えられます。

自分に合った運用方法で、家計資産を増やそう!

銀行にお金を預けても増えない今、投資で家計の資産を増やしたい!そう思っても、やっぱり損をすることもあるんでしょ?と一歩が踏み出せない人もいるでしょう。

たしかに、投資は、元本は保証されず、資産評価額が増えたり減ったりします。でも、たとえ資産評価額が一時的に減ったとしても、じっと耐えて、長く持っていれば増えることもあります(もちろん将来性を期待していないところに投資はしないという前提があるので)。金融商品は、「資産評価額」ではなく、その「価値」を維持するという視点を持つことが大事なのです。

特に日本の投資信託は、海外と比べても、初期投資額も100円からできるものもありハードルが低く、やりやすいものが増えています。

また、日本でもアメリカでは主流の、資産運用に関するアドバイスをくれる独立系のIFAの存在も少しずつ増えています。

そうは言っても、自分で金融商品を選ぶのは不安だし面倒。かと言って、IFAに個別のアドバイスをもらうのはハードルが高い。そういう人には、質問に答えるだけで手放しで自分にあった資産運用をしてくれるロボアドバイザー「THEO+ docomo」という選択肢もあります。

投資を行う際は、「リスクを金額でコントロールする」という考え方があります。通常の取引では、投じた金額以上にはリスクをとらないわけなので、投資額で自分に無理のない規模感を調整します。お金が増えたり減ったりしても、じっと待てる金額を投資するのが良いですね。自分に合った無理のない金額・運用方法で、長い目で、家計の資産を増やしていけると理想的です。

<監修>
風呂内亜矢(ファイナンシャルプランナー)

<ライター>
徳留里香

<提供>
お金のデザイン

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