※2019年8月5日に作成された記事です。

賃貸 vs 住宅購入

ずっと賃貸に住み続けるのか、ローンを組んで住宅購入すべきか。家賃の更新が近づく度に、あるいは結婚や出産などライフイベントを経て、頭を悩ませている人もいると思います。

生活スタイルや家族構成、価値観によっても異なり、絶対の「正解」はありません。でも、だからこそ、自分たちが住まいに求めるものを棚卸しし、電卓を叩いてみることをおすすめします。

一般的に、家賃が10万円以上の場合は、購入を検討した方がいいとも言われます。ただ地域差があるので、自分が今住んでいる地域の住宅の相場を調べ、家賃の何倍になるか、計算してみると良いでしょう。通常は新築で300倍ほど。あくまで目安になりますが、それより低くなる場合は、購入した方がお得になるケースが多いです。

そもそも自分たちが住まいに求めるものはなんなのか?資産性などの経済的合理性(投資的視点)なのか、設備や広さ仕様などの快適性(実需的視点)なのか、整理するのがおすすめです。投資的視点と実需的視点は相反することが多いため、自分のニーズがこの2つの側面のどちらが強いのかを知っておくと優先順位がつけやすくなります。

安心して返せる借入額は、年収の何倍?

住宅購入を検討する場合、一括購入でない限り、ローンを組むことになります。では、収入に対して、いくらまでの借入が妥当なのでしょうか?

あと何年働き続けることができるのか、年齢にもよりますが、一般的には、「年収の7~8倍」の金額を”借りることができる”と言われています。インターネット上で、年収を記入するだけで、簡単にシミュレーションすることもできますよ。

住宅ローンは借入しやすいものではありますが、借りる額が大きくなればなるほど、返済の負担額も増えていきます。購入予算を増やすことはできますが、「借りられる額」目一杯まで借入することは、生活を圧迫することにもなりかねません。

住宅購入の場合、住居費として、月々のローン返済額だけでなく、管理費や修繕積立金(マンションの場合は月々2~3万円ほど)、固定資産税、火災保険料などがかかることもお忘れなく!

また、同じ年収であっても、家庭によって、生活費や子どもの教育費、親の介護費、老後資金など、月々あるいは将来、必要なお金は異なるでしょう。

そうした変動要素はありますが、「年収の5倍」くらいの借り入れであれば、比較的無理なく返済できる借入金額と言えます。「借りられる額」と「安心して返せる額」は=(イコール)ではないのです!

自分がいつまでどんな働き方をするのか、住居費以外にどんなお金が必要なのか。自分と家族、それぞれのライフプランに沿って、ローン返済に圧迫されず、豊かに暮らすために、無理のない借入額を設定していきましょう!

<監修>
風呂内亜矢(ファイナンシャルプランナー)

<ライター>
徳留里香

<提供>
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